2014年12月17日 ※2014年12月17日現在 ローム調べ <要旨> ローム株式会社(本社:京都市)は、スマートフォンやタブレットPCなどのディスプレイ搭載機器向けに、周囲光のRGB成分、色温度や照度を検知するカラーセンサ「BH1745NUC」を開発しました。 「BH1745NUC」は、独自の赤外線除去技術と演算方式を駆使することで業界最高の赤外線除去特性を実現、赤外線の影響を従来品比1/10以下に低減しました。これにより、従来のカラーセンサでは、赤外線の影響を受けて正確に検知ができなくなっていた暗い(透過率の低い)光学窓にも適用可能です。 2014年9月よりサンプル出荷(300円 / 個:税抜)を開始し、2015年4月から当面月産50万個の体制で量産を開始する予定です。生産拠点は前工程がローム株式会社本社(京都市)、後工程がROHM Electronics Philippines Inc. (フィリピン)となります。 <背景> 近年、周囲のRGB成分を分析して自動でディスプレイ画像を調整したり、照度に応じてディスプレイのバックライトを調光するために、スマートフォンやタブレットPCなどのディスプレイ搭載機器にカラーセンサの導入が始まっています。 従来のカラーセンサはRGBなどの可視光をしっかりと検知するため、透明の光学窓が使用されていました。デザイン性の高まりを受け、筐体に合う暗い光学窓が求められるようになってきましたが、暗い光学窓を使用した場合、可視光を通しにくくなることで、可視光の情報が赤外線の情報に埋もれてしまい、正確な色味を検知できなくなるという課題がありました。 この課題に対してロームは、独自の赤外線除去技術と演算方式など、長年培ってきた光センサ開発のノウハウを駆使し、暗い光学窓にも適用可能なカラーセンサを新たに開発しました。 <特長> ● デザイン性を高める暗い光学窓が使用可能 業界最高の赤外線除去特性を実現し、赤外線の影響を従来品比1/10以下とした事により、可視光だけを効率良く抽出できるようになりました。デザイン性を重視した暗い光学窓を使用しても可視光だけを検知することで、さまざまな照明に対して、照度、色温度をより正確に算出することができるようになりました。 <アプリケーション> ● スマートフォンやタブレットPCなどのディスプレイ搭載機器 周囲光のRGB成分を分析し、ディスプレイ画像を調整するための色温度を検知可能 照度に応じてディスプレイのLEDバックライトを調光するための照度を検知可能 ● 製品や液体の色を判別する必要がある産業機器、生産設備 <その他の製品仕様> 項目 特性値 電源電圧範囲 2.3 ~ 3.6 V 最高感度 0.005 lx / step 動作時消費電流 130μA(Typ.) パワーダウン時消費電流 0.8μA(Typ.) 動作温度範囲 -40 ~ +85ºC <用語説明> 光学窓 光をセンサ素子に取り入れるための窓。 <関連情報> ■製品情報 小型デジタルカラーセンサIC BH1745NUCの製品情報はこちら ■新製品速報 小型デジタルカラーセンサIC (365.3KB)
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