発表日:2011-04-22 半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)と清華大学は、ローム株式会社からの寄付によりかねてから建設を進めていた 「TSINGHUA-ROHM ELECTRONIC ENGINEERING HALL(清華ローム電子工程館)」がこのほど完成、本日オープニングイベントを開催します。 また、オープニングイベントに加えて、中国の著名なピアニストであるユンディ・リ氏を迎えてオープニング記念コンサートを実施いたします。 また翌23日には、清華大学とロームの共催による「第2回清華-ローム国際産学連携フォーラム TRIFIA2011」 も併せて行ないます。フォーラムでは、インターネットを支える大容量光通信技術を開拓した清華大学名誉教授(元AT&T Bell研究所)と、窒化物半導体によりディスプレイや照明・光ディスク容量を一新した中村修二カリフォルニア大学教授からの記念講演、 中日の先端科学技術やその産学連携についての紹介などが執り行われ、日中産学連携発の活発な議論を喚起していきます。 今回の一連のイベントは清華大学の創立100周年記念事業の一環として開催されたもので、2008年9月の 「TSINGHUA-ROHM ELECTRONIC ENGINEERING HALL(清華ローム電子工程館)」建設合意から、2年半を経ての完成となります。 今回完成した電子工程館は、地下3階、地上11階 延べ床面積約33,000m²の規模を持ち、 清華大学電子工学部のメインビルディングとして研究施設や教室として活用されるほか、ロームと清華大学との共同研究スペース、 国際交流センター、学会などの学術発表や各種イベントを開催できるホールなど、充実した施設を持ち、 清華大学における学術研究のみならず、学外の企業・大学・研究所などとも広く連携できる場として活用、 世界的な先端技術情報発信の拠点となる予定です。 ロームと清華大学は、2006年4月に正式合意した「包括的産学連携契約」をきっかけとして、「通信・放送」 「バイオチップ/POCT(Point Of Care Testing)」「パワーデバイス&システム」「光デバイス&アプリケーション」などの分野において、 研究者の相互派遣や、清華ローム技術フォーラムの開催など積極的な産学連携を進めています。 こうした活動を背景にしてより長期的な観点で活発な研究開発活動を進めたいとの両者の意向が一致し、 2008年9月には、「清華ローム電子工程館」の建設に同意し、2011年4月の完成を目指して建設が進められてきました。 ロームでは、従来から社会貢献の一環として、また、開発ニーズが加速する半導体などのエレクトロニクス技術水準のレベルアップを目指して、 国内外の数多くの研究機関や企業との連携を強化し、産学あるいは産学官連携研究開発活動を積極的に進めると共に、 日本国内では立命館大学、同志社大学、京都大学において「ローム記念館」を寄贈し、科学技術の振興と、 半導体を中心としたエレクトロニクス技術のレベルアップを目指して活動を進めてきました。 ロームでは、今回完成した「TSINGHUA-ROHM ELECTRONIC ENGINEERING HALL(清華ローム電子工程館)」が世界的なエレクトロニクス技術の進歩に向けて大きな成果を生み出すことを期待しています。 1.施設の概要 (1)建築物の概要 ①規模 地下3階 地上11階建 延床面積 約33,000m² ②主要設備 国際的な産官学共同研究スペース 各種国際・国内会議、シンポジウムスペース(約300席) 半導体デバイス開発クリーンルームスペース(約800m²) (2)建物レイアウト フロア 主な用途 11F 多目的ホール 10F~8F 清華大学電子工学部 研究室 7F ローム・清華大学共同研究スペース 6F~4F 清華大学電子工学部 研究室 3F 各種会議開催のための大ホール 2F 清華大学電子工学部 研究室 1F エントランスホール・ クリーンルームスペース B1F~B3F 駐車場・機械室 (3)清華ローム電子工程館(完成予想図) (建物外観) (3階大ホール) (1階エントランスホール) 2.「清華ローム電子工程館」オープニングイベント開催スケジュール スケジュール イベント 場所 概要 ’11/4/22 10:30頃 オープニング記念式典 清華ローム 電子工程館 1F他 テープカット、セレモニー、 館内紹介、パーティー 15:00 オープニング記念コンサート 清華大学 大礼堂 中国の著名ピアニスト ユンディ・リ氏による ピアノコンサート ’11/4/23 終日 清華-ローム国際産学連携 フォーラム 清華ローム 電子工程館 3F 基調講演 テーマ別研究発表 終日 展示会 清華ローム 電子工程館 3F ローム・清華大学による 製品や技術のご紹介 3.「清華ローム電子工程館」オープニングイベントの主な出席者 (a) ローム株式会社 代表取締役社長 澤村 諭 常務取締役 研究開発本部長 高須 秀視 取締役 LSI開発本部長 高野 利紀 (b) 清華大学 学長 顧 秉林 (c) 来賓の方々 <ご参考> ローム株式会社の概要 ローム株式会社(本社:日本国京都府京都市、代表取締役社長 澤村 諭)は、1958年(昭和33年)設立。 民生機器市場、携帯電話及び通信機器、自動車関連機器をはじめとする幅広い市場分野でシステムソリューションを展開しており、 グローバルに展開している開発・営業ネットワークを通じて品質と信頼性に優れたLSIやディスクリート半導体製品を顧客に供給しています。 本社所在地は京都府京都市、2010年3月期の連結売上高3,356億円、社員数21,005人。} <ご参考> ローム株式会社 代表取締役社長 澤村 諭のコメント 清華大学が創立100周年という記念すべき年を迎えられましたことを心からお祝い申し上げます。 また、清華大学との連携を強化し、国際的な産官学連携を更に推進していきたいというロームの強い思いをご理解いただくとともに、 清華大学100周年事業の一環として「清華ローム電子工程館」の建設を進められ、このように盛大なオープニングセレモニーを 開催していただきました顧校長様を始め、清華大学関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。 振り返りますと、ロームと清華大学が「包括的産学連携契約」を締結し、電子デバイスの最先端技術に関する産学連携をスタートしたのは、 2006年4月27日でした。その時から、この「清華ローム電子工程館」建設に向けたプロジェクトに取組んで参りましたが、5年の時を経て本日、 皆様とともにオープニングを迎えることができました。 ローム株式会社は2008年9月に設立50周年を迎え世界的な半導体のメジャープレーヤーを目指し、半導体のロームとして、次の50年を見据えた中期計画「NEXT50」を策定し、新たなスタートを切りました。 変化の激しいエレクトロニクス業界ですが、 その中に在って我々にはこれからの50年も変わることなく時代を超えて受継いで行くロームのDNAである「企業目的」があります。その中に「文化の進歩向上に貢献することを目的とする」という一節があります。 ロームは、社会に役立つ新しい技術を開発することが、またそれを担う人材の育成に取組むことこそが、文化や社会の進歩向上に つながるものと考え、研究機関、大学、分野の異なる企業などと広く、積極的に連携して参りましたが、それを国際的に具現化して行く拠点が この「清華ローム電子工程館」と考えています。 強い絆で結ばれた清華大学とローム両者の間から、また、「清華ローム電子工程館」から生まれる新しい技術の芽が大きく開花して実を結び、中国と日本の、ひいては世界の文化の進歩向上に貢献してくれることを強く期待しています。 2010年の上海万博を大盛況の内に終えられた中国はGDPで日本を抜き、世界第2位の経済大国となりました。 世界各国は、今、中国の経済成長に大きく依存しております。中国なくして世界経済は成り立たないと言っても過言ではないかもしれません。 我々ロームにとっても中国は、開発、製造、販売、全ての分野を強化している最重要地域です。ビジネスの分野におきましても、今まで以上に関係を強化して参りたいと考えています。
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