微細化の常識を打ち破る 世界最小※「03015サイズ」チップ抵抗器を開発

発表日:2011-10-03 半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、スマートフォンなどのモバイル機器向けに高密度実装を可能とした世界最小※のチップ抵抗器03015サイズ(0.3mm×0.15mm)を開発。微細化の限界とも言われていた従来の0402サイズ(0.4mm×0.2mm)に比べて、44%のサイズダウンに成功しました。 近年、ますます需要が伸びるスマートフォン市場では高機能化による部品点数の増加に伴い、高密度実装を可能にする超小型部品が求められています。しかし、既存の製造技術では、切断プロセスにおけるパッケージ寸法の公差が±20μmと大きいほか、チップの欠落など、さまざまな課題があり、0402サイズ以下の開発は難しいと考えられてきました。 今回は従来の抵抗器製造技術ではなく、独自の微細化技術により製造システムを開発するとともにダイシング方法の見直しを行い、切断プロセスにおけるパッケージ寸法の公差を±5μmと大幅に低減しました。寸法精度の向上により実装時の吸着エラー低減に貢献するだけでなく、電極に耐腐食性に優れた金を採用することで半田の塗れ性も向上し、安定した実装が可能になります。 これらにより、一般的に1台あたり数百個の抵抗器が搭載されているといわれているスマートフォンをはじめ、各種モバイル機器の高機能化、小型化に大きく貢献します。 ロームは、1976年に世界で初めて角型チップ抵抗器を開発するなど、常識を打ち破る新技術への挑戦を続けてまいりました。今後も創業製品でもある抵抗器の分野で常に世界をリードすべく、高品質の抵抗器製品ラインアップの拡充を進めてまいります。 なお、この開発成果は、10月4日~8日に千葉・幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN2011」のロームブースで展示する予定です。ぜひご来場ください。 ※10月3日現在 ローム調べ ■世界最小チップ抵抗器の主な特長 独自のプロセス技術により、世界最小チップサイズを実現 03015サイズ(0.3mm×0.15mm) チップの寸法精度を±20μmから±5μmに大幅向上 電極表面に金を採用し、半田塗れ性、信頼性が向上 ■世界最小チップサイズを実現 ■高精度の切断プロセス ■寸法精度を大幅向上し、高精度な外形形成が可能に ■仕様 サイズ 定格電力 定格電圧 素子最高 電圧 抵抗値 許容差 抵抗値範囲 抵抗温度 特性 使用温度 範囲 0.3mm× 0.15mm× 0.1mm 1/50W (0.020W) √(定格電力×公称値)による算出値か 素子最高電圧のいずれか小さい値 10V F(±1%)、 J(±5%) 10Ω~91Ω (E24) ±300ppm/℃ -55~+125℃ 100Ω~1MΩ (E24) ±250ppm/℃ 抵抗器の製品情報はこちら

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